
「アヒムサー」とは、サンスクリット語で「暴力をふるわない」という意味です。私たち人類に対してだけではなく、動物、植物、自然、全てに向けて
- 行動
- 言葉
- 思考
などを用いて暴力を振るわないこと、傷つけないことを意味します。
自分自身に対しての「やさしさ」
この「アヒムサー」の教え、暴力を振るわない、傷つけない、は他者に対してだけではありません。自分自身に対しても同様です。自分に暴力を振るわないとは、自分に苦痛を与えないということ、つまり「自分に優しく」ということです。
ヨガのポーズ(アーサナ)をするために大切なことは、安定していること、快適であることです。
ヨガは自身の心と身体を自身で痛め、苦痛を伴い、我慢して乗り越え、難しいポーズに挑戦して達成、などというのが目的ではありません。痛みと苦痛を伴うポーズでの練習はオススメできるものではありませんし、できないことで自分を否定することも「アヒムサー」に反すること。どんな時でも自分に優しく、快適に笑顔でポーズをとれることが一番大切なことです。
もともと「アーサナ」は、長時間快適に瞑想するための姿勢の練習でした。長い時間瞑想のために座り続けるには、身体の柔軟性や強さが必要であり、そのために生まれたのが「アーサナ」です。難しいポーズをとることがゴールではなく、目指すのは自分自身が安定して快適であること=苦痛がないことです。
この「アヒムサー」は、ヨガだけではなく日常生活の上でも様々な重要なことに結び付きます。行動、言葉、思考において、まず「自分にやさしく」できると、それが相手(他者)にも伝わり、やがて周りにも広がっていきます。
これら、ヨガの教えは、ポーズをとることによって、自身の心と身体の結びつきで意味合いが一層感じることが出来るはずです。そして、それが日常生活にも活きていくものと考えております。早速今日から「アヒムサー」を実践して、ヨガはもちろん、普段の生活を、さらに快適で楽しく過ごしていきましょう。