ヨガ、瞑想中
ヨガの経典「ヨガ・スートラ」に記されている「日常生活において、行うとよいことを実践する。心身の浄化をはかるための行動規範」それが【八支則】Step2の「二ヤマ (Yama) 5つの歓戒」

イーシュワラ・ブラニダーナ (Ishwara Pranidhana)とは「行動の結果にとらわれない」という意味

イーシュワラ・プラニダーナ(Ishvara Pranidhana)は、ヨガ哲学におけるニヤマ(勧戒)の5番目にあたる概念で、サンスクリット語で「神への献身」や「至高の存在への帰依」を意味します。ヨガの八支則(アシュタンガ・ヨガ)の一部として、パタンジャリの『ヨガ・スートラ』に記載されており、心の平穏と自己超越を促す実践です。

  • 基本的な定義: 「イーシュワラ(Ishvara)」は「至高の存在」や「神」を指し、「プラニダーナ(Pranidhana)」は「献身」「帰依」「委ねること」を意味します。つまり、自分の努力や結果をエゴから切り離し、宇宙の大きな力や高次の意識にゆだねる姿勢です。
  • 哲学的背景: ヨガでは、エゴ(アハンカーラ)や自己中心的な欲望が心の混乱を引き起こすと考えます。イーシュワラ・プラニダーナは、そうした執着を手放し、謙虚さと信頼を持って生きることを教えます。

イーシュワラ・プラニダーナの実践

宗教的な側面:

  • 祈りやマントラ(例: 「オーム・ナモ・ナーラーヤナーヤ」)を唱え、神への感謝や信頼を表現する。
  • 特定の信仰に基づいて、神聖な存在に心を向ける。

非宗教的な側面:

  • 「イーシュワラ」を宇宙の秩序、自然の摂理、または自分を超えた大きな力と捉え、それに身を委ねる。
  • 自分のコントロールを超えた結果を受け入れ、流れに任せる。

日常生活での応用:

  • 努力は全力でするが、結果に執着しない。
  • 他者に奉仕する行為を通じて、エゴを超えたつながりを感じる。

ヨガにおける目的

イーシュワラ・プラニダーナは、心を静め、エゴを溶かして純粋な意識に近づける実践です。『ヨガ・スートラ』(2.45)では、「イーシュワラ・プラニダーナによってサマーディ(完全な瞑想状態)が達成される」とされています。パタンジャリにとって、この実践はヨガの究極目標である解脱(モークシャ)への近道ともされています。

現代での意義

現代では、イーシュワラ・プラニダーナは宗教的な枠を超えて、「コントロールできないことを受け入れる」姿勢として解釈されます。ストレスや不安を軽減し、マインドフルネスやレジリエンス(回復力)を育む手段として役立ちます。例えば、仕事や人間関係でのプレッシャーを手放し、「なるようになる」と信頼する気持ちは、この教えに通じます。

他の教えとの関係

これら、ヨガの教えは、ポーズをとることによって、自身の心と身体の結びつきで意味合いが一層感じることが出来るはずです。そして、それが日常生活にも活きていくものと考えております。ヨガはもちろん、普段の生活を、さらに快適で楽しく過ごしていきましょう。

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