ヨガ、瞑想中
ヨガの経典「ヨガ・スートラ」に記されている「日常生活において、行うとよいことを実践する。心身の浄化をはかるための行動規範」それが【八支則】Step2の「二ヤマ (Yama) 5つの歓戒」

サントーシャ(Santosha) とは「与えられた環境・現状を受け入れ、感謝する」という意味

サントーシャ(Santosha)は、ヨガ哲学におけるニヤマ(勧戒)の2番目にあたる概念で、サンスクリット語で「満足」や「充足」を意味します。ヨガの八支則(アシュタンガ・ヨガ)の一部として、パタンジャリの『ヨガ・スートラ』に登場し、心の平穏を保つための重要な教えです。

  • 基本的な定義: サントーシャは、今ある状況や自分自身に満足し、受け入れる態度を指します。欲望や不足感に駆られず、現在の瞬間に感謝を持って生きることです。
  • 哲学的背景: ヨガでは、心の不安や苦しみは「もっと欲しい」「これが足りない」という執着や比較から生じると考えます。サントーシャは、そうした心の波を静め、内面的な幸福を見出す道とされています。

実践の例

日常生活での応用:

  • 他人と比較せず、自分の持っているものや境遇に感謝する。
  • 完璧を求めすぎず、今できることに喜びを見つける。
  • 失敗や困難があっても、それを成長の機会と捉える。

ヨガの実践での例:

  • アーサナ(ポーズ)で無理に進まず、自分の体の限界を受け入れる。
  • 瞑想中に雑念が浮かんでも、それを否定せず穏やかに観察する。

ヨガにおける目的

サントーシャを実践すると、心が安定し、外部の状況に振り回されなくなります。これにより、深い集中(ダーラナ)や瞑想(ディヤーナ)に入りやすくなり、究極的には自己実現や解脱(モークシャ)に近づく助けとなります。『ヨガ・スートラ』では、「サントーシャから至高の幸福が得られる」と述べられています(2.42)。

現代での意義

現代社会では、SNSや競争文化の中で「もっと欲しい」「まだ足りない」と感じがちです。サントーシャは、そうした焦りや不満から解放され、シンプルな喜びや内面の平和を大切にする生き方を提案します。マインドフルネスやポジティブ心理学とも通じる考え方です。

サントーシャと他の教えとの関係

  • アパリグラハ(非執着)→ 物や結果への執着を手放すことで、サントーシャが自然に育まれる。
  • シャウチャ(清浄)→ 心が清らかになると、満足感が深まる。 サントーシャは、他のヤマやニヤマと相互に支え合う関係にあります。

これら、ヨガの教えは、ポーズをとることによって、自身の心と身体の結びつきで意味合いが一層感じることが出来るはずです。そして、それが日常生活にも活きていくものと考えております。ヨガはもちろん、普段の生活を、さらに快適で楽しく過ごしていきましょう。

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