タイ伝統医学による「SEN(セン)」主要な10本の人体に流れるエネルギーライン
当タイ式セラピーもとい、タイ古式マッサージはじめタイの伝統医学の礎では、この人体に流れる「SEN(セン)」と呼ばれる10本のエネルギーラインを重要視して施術する流れとなっております。この10か所は誰の体にも必ずあり、目に見えないエネルギーのラインだとされています。
※センは主要なものが10本あり、全部で72000本もあるといわれています。
生命エネルギーが流れる経路
「SEN(セン)」は生命のエネルギーが流れる経絡のことです。それぞれ場所が異なり、刺激した場合にどういった効果が得られるのかについても異なります。それぞれの役割をしっかり理解して刺激を与えていくことで、大きな効果を得ることができます。
目には見えない「気」の通り道
「SEN(セン)」は目に見えない「気」が通っている場所であり、セン自体も目に見えるものではありません。しかし、実際にセンを刺激すると体調が改善することから、古くから多くの人の健康を支えるものとして活用されてきました。
主要な10本のエネルギーライン
センとして重要な10本のエネルギーラインは以下のとおりです。センによって、ラインが続いている場所や効果も大きく異なっています。それぞれのセンについて、場所と対応できる症状について確認しましょう。
- スマナ (Summana)
スマナは、舌先からのどや胸を通り、みぞおちまで続いているラインです。ぜんそくや気管支炎、心臓病などに効果があるとされています。 - イッタ (Ittha)
イッタは、左の鼻孔から頭頂部や背中を通り、臀部から脚外側を経てへその左横まで続くラインです。鼻の不快感や肩こり、腹痛などさまざまな症状に効果を発揮します。 - ピンカラ (Pingkhala)
ピンカラは、イッタをそのまま右側にうつしたラインです。イッタ同様、鼻の不快感や肩こり、腹痛などいろいろな症状に効くセンです。 - カラタリ (kalayhari)
カラタリは、上下それぞれに分かれています。上側のセンはへそから胸部を通り、腕の内側を抜けて指先にいたります。そして下側のセンはへそから両脚の内側をとおり、足裏を通って脚の指先へと到達します。消化不良や背中の痛み、脚の麻痺に効果的です。また、精神障害や不整脈などに対しても効果があります。 - サハサランシ (Sahatsarangsi)
サハサランシは、右目からのどを通り、左の腹部や脚の外側、足底に向かってへその下に続くセンです。顔面麻痺や発熱、白内障などの症状に対して働きかけをおこないます。 - タワリ (Thawari)
タワリは、サハサランシを右側にうつしたセンです。サハサランシと同じく、顔面麻痺や発熱、白内障などいろいろな症状に対して効果を発揮します。 - ラウサン (Lawusang)
ラウサンは、左耳からのどや胸部の左側を通り、みぞおちに向かうセンです。難聴や咳、歯痛、胃腸障害などに効果があります。 - ウランガ (Uragka)
ウランガは、ラウサンの右側にあたるセンです。ラウサンと同様に、難聴や咳、歯痛、胃腸障害などを改善するのに役立ちます。 - ナンタクラワット (Nathakrawat)
ナンタクラワットは、さらに2つに分かれています。1つ目のシキ二はへそから尿道を通って尿道口に向かうセンです。また、スクマンはへそから結腸を通り、肛門へ向かいます。これらのセンには、ヘルニアや生理不順、下痢などを改善する効果が期待できます。 - キチャナ (Khitchanna)
キチャナは、男女によってそれぞれ異なります。男性の場合はピタクンで、へそから陰茎に続いています。また、女性の場合はセン・キチャとなり、へそから子宮を通り膣へつながっています。ナンタクラワットと同じく、ヘルニアや生理不順、下痢などに効くとされています。
10本のラインのうち半数以上は下半身の箇所にある
10本の主要な「SEN(セン)」は、半数以上が足を含め下半身の箇所にあります。そのため、当タイ式セラピーの各コースはじめ、タイ伝統医療を礎としたセラピーにおいては、足からマッサージを始める心臓に近い順の箇所へ進んでいくのが基本です。